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多種多様な機械加工を強みに、
自分たちの仕事をする。

1957年創業。製缶・溶接加工の技術を持ちながら、現在は機械加工をメインに受注生産を行っている立花工業所。先代社長から跡を継ぎ、約40年社長を務めている立花社長は、「最初はこの仕事をやりたくて継いだというよりも、家を守る気持ちの方が強かったですね」と笑いながら話す。「もともと電気関係の仕事に就いて水戸で働いていたんですが、ある日父親から手が足りないから戻ってきてくれと連絡があって、今に至ります。当時、弊社は発電機の部品関係などの製缶・溶接加工もメインでやっていましたので、私自身もひとつの技術にこだわらず、先輩たちの技術を見て学んで身につけていきました。何度も失敗しながら、これだと思う最善の技術を自分に定着させるまでには、20年ぐらいかかったような気がします」。立花社長が戻ってまもなくして、弟二人もまた立花工業所に入社。その後はずっと兄弟で家業を守り、技術を磨いてきた。「よりよい製品ができて、お客様に喜んでいただいたときの達成感は共有していたと思います」。そして時は流れ、時代も変化するなかで、立花工業所もまた、業務体制を変えて、機械加工に自社の強みを見出していく。「弊社には製缶用の機械が設備されています。また我々も製缶・溶接加工の技術を持っているので、それによってより多様な機械加工が可能になるんです。言い換えると小回りがきく。それが弊社のひとつの強みになっていると思います」。近年は同じ中小企業の会社からの、製缶用部品の受注も多いと言う。それもまた変化のひとつだが、立花工業所が培ってきた技術は変わらない。「弊社のこだわりといえば、普通に仕事をする、ということかもしれません。その普通が一番難しいんですよね。穴あけひとつにしても、少し加減を間違うだけでずれたり折れたりしますから。たくさんの失敗と経験があってこそ、普通が成り立っている。その上でお客様の要望にしっかりと応えられる仕事をこれからもやっていきたいです」。